みちしるべのないみち の みちしるべ

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2009年05月04日 (08:48)

電車内の忘れ物 不動の1位 それは『』。

*     *     *     *     *

ドキュメンタリー映画制作のため梅雨時の日本に滞在していた、ペルー人探検家カリン・ミュラーは鳥取県の民宿に宿泊した。
宿を発つとき女主人に紫色の大きな和傘を持っていくように勧められた。
雨は降っていなかったが梅雨時のこと、女主人の親切心だった。

ミュラーは正直なところ迷惑だった。 撮影機材などの荷物もたくさんあった。
断り切れずに受け取ったが捨てるわけにもいかず、考えた末に 電車の中に“忘れる”ことにした。


最初に乗った電車に傘を残して降りようとすると、呼び止められた。
振り返った彼女に、乗客たちが手渡しリレーで傘を届けた。


次に乗ったのは新幹線だった。
隣の席の女性が傘をしきりにほめるので、傘を”忘れる”ことが出来なかった。


ローカル線に乗り換えたミュラーは、駅に着くとすぐに傘を網棚に”忘れた”まま隣のホームへと走った。

ホッとした。

なんとなく向こう側のホームを見ると、学生服の少年が傘を降って大声で叫んでいるのが見えた。
その時、電車が入ってきた。

少年は猛然と階段を駆け上がり、そして駆け降り、こちらのホームに来るなり彼女に傘を手渡した。
そしてすぐに元のホームへと走り去った。

ありがとう」の言葉も出せないまま電車に乗ったミュラー
しばらく呆然としていた。



電車を降り駅を出ると外は雨が降っていた。
傘をひろげることを少しためらっている自分に気付いた彼女は、軽く苦笑いをした。


紫色の大きな和傘は、彼女の大切な宝物になっていた。


   *     *     *     *     * 

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